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2019年6月6日
未来洞察と新事業開発 その2
未来洞察の二つの側面と新事業開発の枠組み
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代表取締役 清水 克彦
2019年6月6日
未来洞察と新事業開発 その2
未来洞察の二つの側面と新事業開発の枠組み
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未来洞察には、客観的に見た未来のありようを予測しようとする洞察と、主体的に未来に働きかけようとする(プランニングしていこうとする)洞察が、あることがわかります。東京創研は、前者の洞察を高めることが、後者の、プランニングのレベルを高めるという考え方です。
■創り出す未来
一方、EUや国連のSDGsが取り組んでいる「創り出す未来」は注目に値します。人間社会が望んでいる理想的な社会像を設定して、それを実現していくためにバックキャストして、具体的な政策提言に繋げようという考え方です。代表的なゴールは、粗削りですが、どんどん改良されていくでしょう。支持の大きい未来社会像は、政策的に取り組むべきであり、理想に向かって計画的に進もうということです。民主主義のメカニズムをうまく取り込んでいます。
今のところ、懸念されるのは、理想的社会像というのが、深遠な問題を孕んでいるように思われ、テーマによって具体化の道程が紛糾するのではないかとみられることです。「創り出す未来」に適したテーマは、案外限られているかもしれません。
■創り出す未来のビジネスへの適用は限界がある
「創り出す未来」は、政策提言には向いています。PEST分析でいえば、P(政策)の未来予測には欠かせない要素になると思われます。企業の新規事業にも影響を及ぼすかもしれませんが、企業が行う手法としては、さらに限られた使い方になると思われます。簡単に言えば、実際には、実現できる範囲は、限られていて、冷徹な限界も吟味する必要があります。また、ビジネスは民主主義ではなくて、資本主義だということなどが理由です。
政策は、合意が先行しますが、ビジネスは資本主義なので出し抜くことが先行します。大多数への合意形成は、事業基盤を確保してから、始めます。
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