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2020年1月21日
未来洞察と新事業開発 その5 未来洞察をどう使うのか

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 代表取締役 清水 克彦
 2020年1月21日
 未来洞察と新事業開発 その5 未来洞察をどう使うのか②
ー未来洞察を用いた実践的手法についてー(1/2)

大企業が何故、メガ新事業(領域新事業)を必要とするのか

 大企業は、売上規模にも依りますが、1兆円、少なくても1千億円の売上が期待できる新事業がなければ、従来型の事業を拡大するしかありません。小粒の新事業では、うまくいっても数十億円の売上寄与にしかなりません。ビジネス環境の変化のなかで、日本企業の従来の事業は、多くの領域で減少していきます。その衰退のスピードに対して、マシンガン的な新事業開発では、補えないのです。

 メガ新事業は、単発の商品開発や技術開発を中心とした考え方では、開発できません。商品開発や技術開発も重要ですが、新事業領域を創り出すようなビジネスモデル開発とそのマネジメント体制が整っていないと創り出せません。それには、新しい新事業開発の考え方が必要です。最初から小さな成功しか見込まれない事業や新商品・新技術だけに頼った事業では成功しません。このことは、何が急速に変化しているのかを理解していないと見出せません。

 
因みに、かつてユニコーンと呼ばれたベンチャーの急成長事業は、小さく始めていますが、初期の段階で、かなり大きな事業領域の創生を視野に入れて、拡大を図っています。しかも、そのようなメガ新事業の芽を育てる手法は大きく進歩しています。試行錯誤していた10年前のやり方では、競争できません。

 
現在は、変化の加速の入り口段階ですが、今後、本格化することを考えれば、メガ新事業は、すでにスタートしていなければ間に合いません。小粒の新事業を沢山手掛けて、そのうちのひとつが、うまくいけばいいと考えているとすれば、おそらくすべて期待外れになるでしょう。大きく伸びるカテゴリーに入っていないか、勝者の少ない競争に勝てないからです。

(つづく)

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