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2018年10月30日
「未来予測」の手法 最新動向その2

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 代表取締役 清水 克彦
 2018年10月30日
 「未来予測」の手法 最新動向 その2
(続き)

 画期的なイノベーションは、どのようにマーケティングすればいいのでしょうか。そもそも、画期的なイノベーションをマーケティングする方法はあるのでしょうか。
 弊社が参加する研究・イノベーション学会でもよく話題になるテーマです。顧客分析・現状分析をベースにしたマーケティングは、着実に進歩しています。将来は、ビッグデータ、AIの活用で、さらに精緻に低コストでマーケティングデータが得られるようになると予想されます。こうしたマーケティングは、ビジネス上、大きな効果を発揮しています。

 しかし、これらの手法は、画期的なイノベーションのマーケティングには通用しません。何故かといえば、顧客分析・現状分析(従来型マーケティング)は、現在の条件(外部環境)での課題や要望を分析していて、将来の場の変化(外部環境の変化)を織り込めないからです。顧客の課題・要望は、場の変化によって、その意向が変化してしまうのです。この辺の詳しい説明は省きますが、従来型のマーケティングには限界があります(未来予測2018/2028の本文で説明しています)。

 画期的なイノベーションが生まれない要因は、知らず知らずに従来型のマーケティングに依存しすぎているともいえます。それに代わる手法がないことも要因です。
 翻って、現在から10年後にかけて、画期的なイノベーションは起きやすい環境になっていると予測されます。技術の進歩が速まり、ビジネス革新の手段が拡張されることになるからです。とりわけ、弊社がインパクトトレンド(社会をかえる影響力の大きい)のNo.1に挙げているAIネットワークの社会実装が進むことで革新の手段は拡張します。

 AIネットワークは、簡単に言えば、人の業務を自動化します。つまり従来の業務のプロセスを替える余地を生み出します。「AIによってなくなる職業」が話題になりましたが、職業がなくなる前に、業務のプロセスが変わるのです。
 業務のプロセスが変わるということは、画期的なイノベーションが起こることと重なります。単に人が行っていた業務を代替するだけでなく、業務のフローが変更されることにつながります。
 先走った言い方をすれば、「カイゼン」は自動化され、「プロセスデザイン」が焦点になっていくと予想されます。

(続く)

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